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高校生法律講座

身近な生活に関わる法律をわかりやすく解説します

司法書士会では、「高校生法律講座」と題して、高校生を対象にした、 身近な生活にかかわる法律をわかりやすく解説する講座を開催しています。 「悪徳商法」「契約の知識」「多重債務のこと」等々、これから社会に出て行こうとする若者たちに是非とも身につけておいてもらいたい、生活に密着した法律を、わかりやすく解説します。 毎年多くの高校に招かれ、大変好評を得ています。 本講座に関するお問い合わせは、司法書士会事務局までお気軽にご連絡下さい。

講座担当者より

「人生に必要な知恵はすべて幼稚園の砂場で学んだ」

法律の勉強を始めたばかりの頃、ある教授が講座の中で紹介してくださった書籍の題名です。そのタイトルは、私の記憶の中にある沢山の「お砂場のルール」と結びついて、印象深く心の中に残りました。
その後、法律を勉強していくと、民法や刑法など日常生活と密接に関係する法律の多くは、実は、お砂場の中で学んだルールに満ち溢れている事に気付きました。もちろん、条文の規定は法律独特の難しい言い回しになってはいるものの、噛み砕いてみれば「友達をたたいてはいけない」「人の物を借りたら返さなくてはいけない」など、お砂場で学んだ「当たり前のこと」が書かれていたのです。
明治時代に作られた民法が120年たった今もなお、大きな改正を経ることなく、そのままの形であり続けているのは、そこに示されたルールが特別の事ではなく、誰もが納得できる当たり前のルールだからなのだと思います。
そうであるならば、そんな当たり前のルールをことさら勉強する必要はないということになりますが、私たちの目指す法教育講座は、それら法律の条文をただお教えすることではありません。そんなあたりまえのルールをなぜ法律として規定しているのか、そのルールが無ければどうなるのか、そしてどんな解釈ができるのかなど、その『理由を考える』ことが必要だと思っています。つまり、考えて学ぶことにより、自ら考えて行動できる人になっていただくことが目的なのです。 当会が高校生を対象とした法律講座を開始して10年以上が経ちます。講義をしていると、生徒さんたちの発想や発言に新鮮な驚きを感じることがしばしばあります。私たちの気付かぬ視点で、一生懸命考えて伝えてくれる~私たちは、そのひとつひとつの考えを、正しいとか誤りであると切り分けてしまうのではなく、その思考過程を大事にしながら、「考えて行動できる人」を育てるために、これからも法律講座を多くの方々にご提供していきたいと思います。